海に来るととても癒されることに気づいたのは、昨年の秋。
取引先の釣狂の方に真鯛の船釣に誘われたのが9月だった。
子供のころのハゼ釣くらいしか経験のない私に、「釣そのものに慣れておこう」
と、ご厚意でアジ釣りに連れて行ってもらった。
釣果は、ネンブツダイのみ。
悔しかった。
でも釣そのものは楽しかった。
これがいけなかった。
火がついてしまった。
何よりも、瑣末な日常空間から大きな海に連れ出されて私は参ってしまった。
「楽しいなあ~、スカッとするな~」
おもしろいことに長時間の運転も疲れない。
山に行った帰りはどっと疲れが出てたものだが、海には全然違う反応をこの体はする。
それから私はネットや本で調べ、釣狂の師匠に聞きまくり、アジ釣りを始めた。
私「ま、いろいろあったし、まったく釣れなかったけど、どう?楽しかった?」
長男「うん。たのしいー」
次男「たのしいー」
「また、来ようか?」
「また来よう!!」
「また来たい!!」
「よし。じゃあ、また来よう!!」
帰りの車中の会話である。
10~11日の連休、長男次男と私だけで外房、南房、内房とぐるっと回ってきた。
家内と長女はお留守番。
男チームだけの日帰り遠征は何度もあるが、お泊りは初めて。
しかも今回は車中泊を予定している。
さぞ楽しい冒険になるかと思いきや、大渋滞に巻き込まれ南房総に着いた時にはすでに日没寸前。
あわてて竿をひっぱり出して振るも生命反応なし。
きれいな夕日も堪能せず、写真を撮る余裕もなし。
観光客のにぎやかな笑い声にもまったく関心なし。
あっという間に日が落ちて真っ暗。
気づくと回りのお店も閉店してしまっている。
急に人がいなくなった。
ここで次男衝撃の告白。
「ゲリぴーになっちゃった」
「なに~」
どうやらお腹をこわしたらしい。あらららら。
車中泊の場所探しに突入。
北上して某港そばにスペースを見つけ、一安心。
トイレも近いし、静だ。
夕飯も食べ、寝床もしつらえて一息つけた。
さて、夜釣りと意気込むが、先客の釣師は一人のみ。
魚の気配もなし。
常夜灯が青々と光る。
照らされたコンクリートが冷たい。
たった一人の百戦錬磨氏はヒラメを2枚あげたとおっしゃる。
この砂の惑星のような港でよくぞ・・・。
すご腕である。
腕のない当方は極寒が身にしみる。
早々に撤収。
とっとと消灯。
翌朝、数箇所回るもあたりなし。
しかし、行ってみたかったポイントはすべて回ることができた。
次回釣行の役に立つだろう・・・と自身に言い聞かせた。
最後に寄った内房の港。
すばらしい景色、適度にある人の気配とひなびた雰囲気。
気に入りました。
港の子だろうか。
2歳くらいの男の子が「ちゅりするの?ねえ、ちゅりするの?」と聞いてきた。
「したいんだけどね~」
真剣に複雑な気持ちになる自分。
釣したかったけど、お魚はいませんでしたー。
おじちゃんに釣られるお魚はー・・・
さて、明日からまた仕事だ。
子供たちは学校。
「じゃ、帰ろう」
また、来よう。
Life is going on
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