2013年2月27日水曜日

親父の選択

前回の釣行からすでに半月。
実は女房殿から言われたことが胸に突き刺さっている。

「子供たちも楽しんで帰ってきてるからいいけどさ。そろそろ釣らせてあげなよ?」

うっ。痛い。さすが女房殿痛いとこついてくる。


そうなんだ。
そこなんだ。



確かに、釣ってなんぼ。
海は、行けば気持ちがいいし、楽しい。

が、釣れなければ悔しい。
大人も子供も一緒だ。



とにかく釣らせてやりたい。
もちろん自分も釣りたい。

どうするか。
どこへ行くか。
どんな釣りをするべきか。

何かが引っかかりながらも試行錯誤する…。



・・・今朝のニュース。

「某野党の政治家が与党に復党を求めているが与党側はこれを拒否」

あたりまえだよ。
あっち行ったり、こっちとくっついたり。
恥ずかしくないのかね。
よくできるもんだ。



池波正太郎「幕末新撰組」のセリフを思い出した。

「新選組は、もともと分が悪くなった御公儀の力を
盛りかえすがために生まれたもんだ

何も今さら、あわてるこたアねえ。
はじめっから分が悪いんだからね」 
永倉新八



これだ。
そう、はじめっから分が悪いんだ。俺たちは。
ああだこうだと、せこく考えなくていいんだ。


よし。
決めた。

やっぱり、
俺たち親子は。

行きたい所へ行く。

爆風だとしても。
波がすごかろうとも。




Life is going on....


2013年2月11日月曜日

房総半島完全坊主

海に来るととても癒されることに気づいたのは、昨年の秋。

取引先の釣狂の方に真鯛の船釣に誘われたのが9月だった。
子供のころのハゼ釣くらいしか経験のない私に、「釣そのものに慣れておこう」
と、ご厚意でアジ釣りに連れて行ってもらった。

釣果は、ネンブツダイのみ。
悔しかった。
でも釣そのものは楽しかった。
これがいけなかった。
火がついてしまった。

何よりも、瑣末な日常空間から大きな海に連れ出されて私は参ってしまった。

「楽しいなあ~、スカッとするな~」
おもしろいことに長時間の運転も疲れない。
山に行った帰りはどっと疲れが出てたものだが、海には全然違う反応をこの体はする。

それから私はネットや本で調べ、釣狂の師匠に聞きまくり、アジ釣りを始めた。






私「ま、いろいろあったし、まったく釣れなかったけど、どう?楽しかった?」
長男「うん。たのしいー」
次男「たのしいー」

「また、来ようか?」
「また来よう!!」
「また来たい!!」

「よし。じゃあ、また来よう!!」

帰りの車中の会話である。








10~11日の連休、長男次男と私だけで外房、南房、内房とぐるっと回ってきた。
家内と長女はお留守番。
男チームだけの日帰り遠征は何度もあるが、お泊りは初めて。
しかも今回は車中泊を予定している。

さぞ楽しい冒険になるかと思いきや、大渋滞に巻き込まれ南房総に着いた時にはすでに日没寸前。

あわてて竿をひっぱり出して振るも生命反応なし。
きれいな夕日も堪能せず、写真を撮る余裕もなし。
観光客のにぎやかな笑い声にもまったく関心なし。
あっという間に日が落ちて真っ暗。
気づくと回りのお店も閉店してしまっている。
急に人がいなくなった。





ここで次男衝撃の告白。


「ゲリぴーになっちゃった」
「なに~」

どうやらお腹をこわしたらしい。あらららら。
車中泊の場所探しに突入。

北上して某港そばにスペースを見つけ、一安心。
トイレも近いし、静だ。

夕飯も食べ、寝床もしつらえて一息つけた。
さて、夜釣りと意気込むが、先客の釣師は一人のみ。
魚の気配もなし。
常夜灯が青々と光る。
照らされたコンクリートが冷たい。

たった一人の百戦錬磨氏はヒラメを2枚あげたとおっしゃる。

この砂の惑星のような港でよくぞ・・・。
すご腕である。

腕のない当方は極寒が身にしみる。

早々に撤収。
とっとと消灯。



翌朝、数箇所回るもあたりなし。

しかし、行ってみたかったポイントはすべて回ることができた。
次回釣行の役に立つだろう・・・と自身に言い聞かせた。

最後に寄った内房の港。

すばらしい景色、適度にある人の気配とひなびた雰囲気。

気に入りました。



港の子だろうか。
2歳くらいの男の子が「ちゅりするの?ねえ、ちゅりするの?」と聞いてきた。

「したいんだけどね~」
真剣に複雑な気持ちになる自分。

釣したかったけど、お魚はいませんでしたー。
おじちゃんに釣られるお魚はー・・・





さて、明日からまた仕事だ。
子供たちは学校。

「じゃ、帰ろう」






また、来よう。


Life is going on